外壁・屋根の塗装 施工工程

(延床面積30〜40坪の2階建 木造モルタル住宅の場合)

-施工1日目-

(1)足場の組み立て
細部まで行き届いた塗装を行うためには必要不可欠な作業で、これがその後の作業の質にも関わってきます。足場組み立てを自社足場、自社職人で行う場合と、足場工事専門業者(足場屋さん)に依頼する場合では工事金額に大きな差が生まれます。普通、足場工事専門会社に依頼した場合、例えば延床面積30坪位の家の場合ですと、その壁面積は約150u位ありますので、足場代として150u×800円=12万円位かかります。本来なら、足場組み立てと塗装は切り離したいところですが、低価格での施工を実現するために、只今当社では自社足場、自社職人という利点を生かして、大体その半額の金額で施工させて頂いております。

(2)飛散防御シートの取り付け
高圧洗浄機による外壁洗浄や外壁塗装の時に、御近所様に御迷惑がかからないよう防御ネットをはるようにしております。

-施工2日目-

(3)塗装面の高圧洗浄
外壁や屋根の汚れは、建物に水が浸入する心配が無ければ高圧洗浄機を用いて洗い落とします。外壁に緑色のカビや藻などがついていても問題ありません。ただ、圧力をあまり高くしすぎると既存の壁を傷める場合もありますので、必要に応じてブラシ、洗剤等を併用しながら行う場合もあります。又、コロニアル屋根を洗浄する時には、かなりの汚れが飛び散りますので、そういう場合は手作業(デッキブラシとホース状の軽めの洗浄機などを使用)で、汚れを落とします。

(4)木部、鉄部のケレン作業
築年数の古い家には、窓枠、破風板、軒裏(ベニヤ)、戸袋、雨戸などに木、トタン、鉄等の建築部材が多く使用されており、その部分の旧塗膜が経年変化で劣化している場合が多いので、その部分を充分なケレン(剥がして滑らかにする)作業を行います。サンドペーパーやサンダー等を用います。特に木部、鉄部の塗装にはこの下地処理が大切です。

-施工3日目-

(5)非塗装面の養生
アルミサッシ窓、ドア、基礎部分、床タイル等、非塗装面への塗装付着を防ぐために、ロールマスカーやビニール等でカバーします。この作業は窓廻り等、塗装面と非塗装面の境がきれいに仕上がるかどうかを左右しますので、非常に重要です。又、養生不足のまま作業を始めると、基礎、タイル、サッシなどに塗料が付着してしまいます。丁寧さが問われる作業です。

(6)外壁部のコーキング
外壁部に出来たヒビ割れを、充填材(コーキング材)でうめていく作業です。
コーキングの方法や使用する充填材も、ヒビ割れの規模に応じて変わってきます。小さなヒビ割れ(ヘアークラック)の場合は塗装によりヒビも埋まってしまいますが、少し大きめのヒビ割れの場合等、Vカットしてコーキング処理する場合もあります。

-施工4日目-

(7)外壁部下地調整剤の塗装
1回目の塗装(下塗り)として下地調整剤を塗ります。下地調整剤は劣化した壁面を引きしめる役割の他、中塗り、上塗りに使用する塗料との接着剤の役割も果たします。モルタル壁の塗り替えの場合、一般的には使用する塗装材料の中で一番量を多く必要とするのが、この下地調整剤となります。

(8)木部、鉄部の下塗り錆止め
木部には下塗り用塗料を、鉄部には錆止め剤を塗布します。木部、鉄部の塗料の耐候性を高めるとともに、錆の抑制や仕上がりのツヤなどにも影響する大事な工程です。




-施工5日目-

(9)外壁部の塗装(1回目)
外壁部の仕上げ塗装(2度塗り)の1回目の工程です。当社ではモルタル壁の場合は、日本ペイント社のDANシリコンセラR(セラミック変性シリコン系、単層弾性仕上材)か水性シリコンセラ(セラミック変性シリコン系塗料)を、そして外壁がサイディング壁の場合は水性シリコンセラか一液ファインシリコンセラ(セラミック変性シリコン樹脂塗料)を使用します。作業はメーカーの指定する標準塗装仕様(希釈率=塗料と溶剤の割合や塗布量など)に厳密に従って行います。

(10)木部、鉄部の塗装(1回目)
木部、鉄部仕上げ塗装(2度塗り)の1回目の工事です。塗装色についてあらかじめ色のバランスを考えてのご提案はいたしますが、調色作業は現場で行いますから、お客様にお立ち合いいただければ、その場でお好みの色に変更することも可能です。

-施工6日目-

(11)外壁部の塗装(2回目)
外壁部の仕上げ塗装(2度塗り)の2回目の工程です。塗り回数を重ねる事で塗膜に厚みが増し、その塗料の持つ「耐候性、低汚染、防カビ、防藻、弾性」などが充分に発揮されます。なお、共稼ぎなどで工事中お立ち合いいただけない場合でも、工程ごとに施工写真を撮影してご提出いたしますので、安心してお任せ頂けます。

(12)木部、鉄部の塗装(2回目)
木部、鉄部仕上げ塗装(2度塗り)の2回目の工程です。このように塗り回数を重ねる事で、きれいな仕上がりと長持ちする塗膜が得られます。

-施工7日目-

(13)雨戸、雨樋の塗装、その他特別部位の塗装
アルミ雨戸の鋼板部分や雨樋の塗装です。適切な下地処理、適切な材料を使用しますと剥がれる事はありません。外壁がきれいになると雨戸、雨樋の汚れ、色褪せが目立ちますので当社では塗装をお勧めしています。

(14)非塗装面の養生撤去
養生を全て撤去します。

-施工8日目-

(15)全体の細部チェックと仕上げ
足場のかかっている間に、外壁、木部、鉄部のそれぞれについて、細部のチェックを行います。もし問題があればこの段階で補修をします。

(16)足場の撤去
足場を撤去します。

(17)施工場所と周辺の清掃
周辺の掃除と窓廻り部分などの最後のチェックを行います。

(18)施工後のご確認
お客様に施工内容のご確認をして頂きます。もし施工内容に問題があった場合、ご納得いただくまで責任を持って対処いたします。



以上が延床面積30〜40坪の2階建て木造モルタル住宅の外壁塗り替えをした場合の標準的な施工内容及び施工日数です。外壁の現状や塗装箇所の多い少ないなどにより、施工方法や日数も多少変動する場合もあります。